
2025年5月25日、学生団体COEMU主催の「多文化共生会議 in 草津温泉」が、
草津温泉ホテルヴィレッジにて開催されました。
本イベントは、学生団体COEMUをはじめ、草津温泉観光協会DMO 人材育成部会、草津温泉コワーキングの共催で実施。
群馬に暮らすネパール人と旅館関係者、行政、大学生たちが一堂に会し、
「共に生きる社会とは?」を語り合いました。
今回はその様子をお届けします^^
草津で語る共生の第一歩
観光地・草津には約250人(※出典:上毛新聞)のネパール人が暮らしていますが、
地域住民との接点はまだ多くありません。
そこで今回のイベントは「対話を通じた共生の第一歩」として企画されました。
COEMU代表・齊藤さんは「文化や宗教を尊重し合える社会を、草津からつくりたい」と語ります。
ネパールの多文化に触れる
午前のセッションでは、ネパール人住民による体験共有からスタート。
トップバッターはアルクさん。
「歩くの“あるく”で覚えてください。意味は“光”です」
と笑顔で会場を和ませながら、国旗の成り立ちや宗教・言語・民族の多様性を紹介。
続いて登壇したニラズ・グルンさんは、ネパールの若者が働き口を求めて海外に出る背景を説明。
「日本では人手不足、ネパールには働きたい人がいる。そこがつながれば、お互いに助け合える」と語ります。
また、「日本の文化やおもてなしも伝えてほしい」と雇用主に呼びかける場面もありました。
「今回だけで終わらせず、こうした場を続けていきたい。これからもネパール人をよろしくお願いします」
その言葉に、自然と温かな拍手がわき起こっていました。
食でつながる心と心
昼食では、ネパールの家庭料理「ダルバート(豆カレー定食)」と「モモ(ネパール風蒸し餃子)」がふるまわれました。
「これは家庭でよく食べる味なんですよ。辛さは日本の方にも合うよう調整してあります」
ひと口食べると、スパイスが効きつつもやさしく奥深い味わいに感動!
会場後方にはネパールの民族衣装や楽器、宗教的なアイテムの展示もあり、
文化への理解を深める時間となりました。
「共生」ってなんだろう
午後は3グループに分かれて自由にディスカッション。
「ネパールの人とどう関わればいい?」
「共生って、そもそもどういう状態?」
――そんな問いに向き合いながら、それぞれの意見が交わされました。
「名前を覚える」「ありがとうを伝える」といった小さな行動が、共生の第一歩になる。
制度や知識ではなく、“個人と個人”がどうつながるかを考える時間となりました。
つながりを、次の一歩へ
クロージングでは、関係者がそれぞれの気づきと想いを共有。
最後にマイクを握ったCOEMU代表・齊藤さんは、
「完全に分かり合うのは難しくても、お互いの文化や宗教を尊重し合える社会をこの草津からつくっていきたい」
と締めくくりました。
誰かの話を聴いてみたい。そんな気持ちさえあれば、共生の輪は広がっていく。
今日ここで生まれたつながりを、次の一歩へつなげていけますように!